こんにちは、助手です。
人間は完全なものよりも、不完全なものに対して興味を持つ傾向=「ツァイガルニク効果 / ザイガルニック効果」。スポーツや恋愛、販売、人間関係などでこの効果をうまく使いこなせば目的達成に一歩近づくと考えられます。
今回は、そんなツァイガルニク効果 / ザイガルニック効果の日常にでの使い方をご紹介します!
身近にあるツァイガルニク効果
もっとも身近な例でいえば、テレビを見ているとCM前に入る、たとえばクイズ番組なら「答えはCMの後で」とか、ドキュメンタリー番組なら「このあと衝撃の結末!」みたいなもの。
見ているこちらは、未完で切られているためクイズの解答や衝撃の結末が気になり、「CMの間待ってなくちゃいけないの?」と思いながらも、チャンネルを変えることができなくなります。
これまさに「ザイガルニック効果/ツァイガルニック効果」の好例。「クイズの答えが分からない」「衝撃の結末を知りたい」という不完全な状態があるので、興味が高まり、どうしても知りたくなるのです。
新しいドラマの宣伝や、映画のダイジェストなども同じこと。
チラリと見せることによって「全体を知りたい」というザイガルニック効果/ツァイガルニク効果を効かせ、そのドラマや映画を見て、不完全な部分を埋めたいと思わせるのです。
ツァイガルニク効果を恋愛で活かそう!
さて、このツァイガルニク効果 / ザイガルニック効果、あなたが恋愛で活かすとしたらどう使いますか?
以下の記事の冒頭にある「はじめてのデートでサクッとひく」、いわゆるオアズケ作戦は基本中の基本。女性の皆さんには、思いっきり推薦できる使い方です。
実際のデートだけでなく、メールやLINEなどで返事を遅らせることで、ツァイガルニク効果を効かせ、相手の気持ちを引寄せることもできるでしょう。
他にも、相手に「自分に興味があるのかないのわからない」と思わせる立ち居振る舞いも効きます。わからない=ミステリアスな部分があると人は「知りたい」と思うため、ついついのめり込んでしまうもの。
逆からいえば「絶対自分に興味があるな」と相手が思うと、ゲームは終了してしまいますので、ツァイガルニク効果を上手に使いましょう!
ツァイガルニク効果をセールスで活かそう!
ツァイガルニク効果はセールスでも大きな力を発揮します。
具体的には「途中で話を切る」タイプと、「全体のぼんやりとした話しかしない」タイプの2つがあります。
「途中で話を切る」タイプは解説不要と想いますので、「全体のぼんやりとした話しかしない」タイプの解説をいたしますと、たとえば、販売している商品やサービスの売込みや核心の話を一切せず、その周りのことを雑談のように続けるやり方です。
あえて詳しい説明をしないことで、商品やサービスに対する関心を高める手法で、やり手といわれる営業マンはよく使っています。
以下は、ある金融商品を扱う、その社ではナンバーワンのセールスマンから実際に伺った話です。
彼の営業スタイルはお客さまの家を訪問する形ですが、やり方は決まっていて、お客さまの家を訪ねても売込みは一切せず、茶飲み友達のように商品周りの話をするといいます(たとえば、その商品を買った人がいかに幸せになったか、とか、その商品の開発者の苦労話とか)。
そしてそれを1週間続ける。すると、お客さま(多くの場合はご高齢の方)が「自分が買うとしたらどんな感じになる?」と相手から購入意思を示してくれるというのです。そこではじめて彼は販売に関するプレゼンをする。すると、80%を超える高い確率でその商品を購入いただけるといいます。
ネットでも、いい情報を提供し「もっと知りたい」というところで「続きは、メールマガジンでお知らせします。下記よりメールアドレスをご登録ください」というの、よく見ますよね?
ツァイガルニク効果の気持ちいいくらい教科書的な使い方です
ツァイガルニク効果を受験勉強に活かそう!
受験勉強では、「中断された記憶のほうが完結した記憶より頭に残りやすい」というツァイガルニク効果の特徴を利用します。
具体的には暗記物の場合、「寝る直前に集中して暗記、起きてから暗記したことを覚えているか確認をする」。すると、それ以外の方法より効果が上がります。ぜひ試してみてください。
以上、ツァイガルニク効果 / ザイガルニック効果の具体的な使い方をご紹介してきました。
最後に強く言っておきたいのは、「多用は無用」ということ。
ツァイガルニク効果を何度も何度も使うと、相手は「またか」となってしまい、効果があるどころか、逆に悪い印象を与えることになります。破壊力のある効果であるからこそ、「ここ一番」でのみ使うことを心がけてください!